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綾瀬産後ケア①

我が家の育児は、夫婦2人。里帰り出産もしませんでした。
そこで産院を退院後すぐに、台東区の支援策の一つである産後ケア(宿泊型)を利用。綾瀬産後ケアに1週間、滞在しました。とてもすばらしい体験でしたので、ぜひ紹介したいと思います。

目次

そもそも産後ケアとはどんな施設?

これからの育児に不安を抱えているママや、産後に体や心を休めたいママなどをケアしてくれます。助産師が24時間常駐。日中は保育士にも育児相談が可能。

綾瀬産後ケアでは何ができる?

・休息
・育児相談
・授乳や沐浴など育児の練習
・乳房ケア
・抱っこ紐、ハイローチェア、搾乳器などの育児グッズのおためし など。

ほかに有料で、ニューボーンフォト撮影、アロママッサージもできます。
夜間は、赤ちゃんを助産師さんに預けてしっかり眠ることも可能。
初日のカウンセリングで、一人ひとりの希望に合わせたプランを助産師さんが立ててくれます。
食事は3食、栄養士が考えた、彩り豊かで栄養満点な食事をいただけます。

費用と利用できる期間

区によって異なります。私の住む台東区では、住民税課税世帯で1泊5,000円、6泊7日まで利用できました。自費の場合、利用期間の制限はありません。私が同施設で知り合った女性は、3週間滞在していると言っていました。

私の利用目的

体力の回復、そして授乳と沐浴の練習。この2点でした。
私は産後、最初の授乳でさっそく乳首が切れ、その後もなかなかうまく授乳ができませんでした。また産後は腰痛がひどく、重い赤ちゃんを抱えながら前傾姿勢をキープする沐浴ができず、産院では見学しかできませんでした。ですので、自宅での育児にはまったく自信がありませんでした。綾瀬産後ケアで体を休めつつ、授乳と沐浴を覚えて帰る。これが大きな目標でした。加えて、今しかできないニューボーンフォト撮影と、今後なかなか行けないであろうアロママッサージも受けることにしました。

エッセンシャルオイルのプロであるセラピストさんと、ゆったり会話しながらオイルを選び、フランキンセンスとマジョラムの香りに行きつきました。それぞれのオイルには、それぞれ効果があります。無意識に求めていることが、香りでわかる不思議な体験でした。

利用してみて

授乳
授乳に自信がもてるようになりました。毎回、助産師さんに授乳を手伝っていただけたおかげです。
産院では、横抱きだけを教わりましたが、乳首の傷の悪化を抑えるため、ここではフットボール抱きを何度も練習しました。自分にはそれが合っていたようで、自宅に戻ってからも、それでうまく授乳ができるようになりました。
また、娘はげっぷがなかなか出ないのですが、その練習にも何度もつきあっていただきました。

沐浴
湯舟に浸からせずに体を洗う「アウトバス」という方法を教えていただけたのは、非常に大きかったです。湯舟に浸けて洗うよりも、アウトバスのほうがよく洗え、なんといっても体が疲れません。夫も私も、首のすわらない赤ちゃんを片手で支え、もう片方の手で洗うという芸当はできず、アウトバスで沐浴を乗りきりました。

休息と心のサポート
もともと、7時間寝ないと調子が出ない人間が、出産を機にこまぎれに寝ることになり、とても疲れていました。そんな中、子どもを預かってもらい、睡眠に集中できたのはとにかくありがたかったです。
また、産後はマタニティブルーズが訪れるとは聞いていましたが、私もちょうど滞在中にそれがぶつかりました。人知れず1日に3回泣いた日もありましたが、スタッフの皆さんは知ってか知らずか、いつも温かく寄り添ってくださいました。
今後の育児の具体的な心配についても相談できる時間もありました。私は、生後半年の子を保育園に入れることについてのメリット・デメリットを、保育士さんにゆっくり相談できました。
また、出産したのにおなかが妊娠中のように出ていることが心配で仕方なかったのですが、助産師さんが適切なアドバイスをくださいました。「何もしなければ産前のようには戻れない。今からしっかりインナーマッスルを鍛えなさい。老後の尿漏れ、内臓下垂の予防にもつながるから。すぐには戻らないけれど、大事故のあとのリハビリと思って根気よく」と、産後すぐのタイミングで教えてもらえて、自宅にもどっても、よい姿勢を保つよう、心がけられるようになりました。

その他
・子どもの服を借りるプランにしたら、毎回かわいい服を着せてもらえてうれしかった。
・自分で栄養を考えなくても、完璧な食事がいただけるのはありがたかった。毎回の食事が充実していて、とてもおいしかった。

まとめ

これからの育児が不安だった出産直後に、授乳や沐浴などの具体的なスキルを磨くことができ、心配が激減しました。
また、滞在中にマタニティブルーズが訪れたことで、これからともに育児をしていく夫への八つ当たりを回避できたのはとてもよかったです。
不器用で、里帰り出産の予定のない私には、感謝してもしきれないほどありがたい施設でした。
どうしてこんなに温かい人が集まっているのだろうと思い、ふと助産師さんに「なぜ助産師になったのですか?」と尋ねてみたところ、「自分の出産がきっかけで、こんなにすばらしい職業があることを知った。その後、両親に頭を下げて勉強させてもらった」と言っていました。またアロママッサージのセラピストさんも、「自身の出産後リフレクソロジーを受けたところ、香りとマッサージに救われた。その後、自分も勉強を始めた」と言っていました。私も、自分の出産を通してはじめて助産師というすばらしい職業を知ったものの、果たして今から勉強し直すだけのバイタリティはあるだろうか。こうした皆さんの熱意によって支えていただいたのだなと、改めて感動しました。
同施設のマネージャーと話す機会もあり、「産後ケアの存在はまだまだ知られていない。里帰りする方も、できればここを先に利用し、最近の育児やコツなどを習得し、それから里帰りされることをぜひおすすめしたい」とおっしゃっていました。

以上、産後ケアの利用を検討されている方のご参考になれば幸いです。

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この記事を書いた人

1982年生まれ、A型。会社員。2014年よりドイツに3年半、マレーシアに2年半、駐在員として海外で働く。2020年10月、コロナ禍の中、本帰国。現在はドイツ人の夫、2021年生まれの娘と、都内で三人暮らし。
趣味は朝ヨガ。好きな食べ物はダークチョコレート。

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