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Max Maraのマニュエラコートを手放した理由

3年着用したMax Maraのマニュエラコートを9月に手放したので、その理由と、気づいたことについて綴ってみます。

目次

Max Maraのマニュエラコートを買ったきっかけ

6年間の駐在員生活を終える際、記念として買いました。
20代だった頃の私が「将来もちたいものリスト」に書き出したのが、このコート。
「40歳になったら着る」と書いたのを思い出します。

2020年10月、本帰国の前日。
クアラルンプールで一泊し、高級ブランド店が軒を連ねる有名ショッピングモール「パビリオン」へ。
憧れだったコートを、意を決して購入。「これでコートには一生悩まない」と思いました。

そして本帰国後、初めての冬が到来します。
楽しみにしていたコートをついにクローゼットから引っ張り出す。
しかし毎日着ているうちにどうしても自分に合わないポイントが気になってきました。

重い

第一に重い。
お店で試着したときから感じてはいたのですが、その時は「2年半のマレーシア生活で、一年じゅうTシャツと短パンという軽装で過ごしていたせいだろう」と思っていました。

買い物に付き添ってくれた夫も「冬物コートなんてこんなもんだろう」と言っており、自分はこの2年半でずいぶん体力が衰えたものだと思いました。

しかし日本で秋を過ごし、長袖やジャケットに慣れてきても「重い!」は変わりませんでした。
試しに体重計に乗って計ってみたら、コートは1.5kgでした。

ベルトが手間

マニュエラコートは、基本的にはベルトをしめないといけない仕様になっています。

これが私には手間でした。加えて本体とベルトを固定するベルトループが、この2本の細い糸だけ。

ベルトループは存在感がなければないほど美しく、羽織れば文句なしにエレガントに見えます。
反面、この繊細な糸が本当にベルトを支えきれるのか、ある日突然ブチッと切れてしまうのではと心配しかありませんでした。
よって私は、着用後は毎回ベルトを本体から外してハンガーにかけ、そして着るたびに、この繊細な糸にまたベルトを通していました。
出かけるとなればサッと上着を羽織って出ていきたいのに、毎回ひと手間がかかる。それが、せっかちな私に合いませんでした。

「タバコブラウン」という絶妙な色

黒やベージュは定番色で使いやすい。
しかし私が買った「タバコブラウン」という色は鮮やかな茶色で、難しい色でした。

ではなぜこの色にしたのか。それは、その色しかお店になかったからです。

帰国前日に記念として買いたかったこと。手持ちの現地通貨を使いきりたかったこと。そして日本で買うよりマレーシアで買ったほうが若干安かったことなどの事情があり、その日お店にあったコートを買おうと決めていました。
第一希望だったベージュは、自分のサイズがありませんでした。念のため、大きめのサイズで試着したところ、肩も合わず、顔もぼんやり暗い印象に。サイズもあった「タバコブラウン」のほうが華やかに見えました。

しかしその他の手持ちのアイテムと、どうも相性がよくなかった。
このコートに合わせてモノを揃えていくのもなんだか違うと思うようになりました。

手放してもほれぼれする、マニュエラコートの魅力とは

「重い」「ベルトが手間」「難しい色」という3点で、これは私の一生モノコートにはならないと判断し、私は手放しました。その一方で、このコートが名品と呼ばれるよいところも見えてきたのでご紹介します。

スタイルよく見える
第一に、スタイルが本当によく見えます。ベルトが高い位置にあるおかげで、足が長く見えます。シャープな襟の形や、主張しないベルトループもスタイルアップに貢献しており、見違えてエレガントになります。

高級感
表地の高級感。うねりのある特徴的なツヤが美しい。
私がデメリットだと受け取った「重さ」も、実は高級感を演出する一要素だと思います。

暖かい
生地に厚みがあって暖かいのは当然のことながら、首元に一つボタンがあるおかげで首回りを風から守れるため、マフラーなしでも越冬できてしまいます(東京)。また、足元はボタンなど閉じるものが一切ないにも関わらず、膝に届くほど丈の長さのおかげで十分暖かい。まさに着ぶくれとは無縁の一着です。

改めて綴ってみると、名品と言われるのも納得です。
カジュアルにも、きれいめにも着られる万能コートですし、高すぎる買い物ではないと今でも思っています。

コートを手放した時の気持ち

不思議なことに、買ったときよりも手放したときのほうが、清々しい気分になりました。

人は変化する。コートを買った2020年から2023年の私は、帰国→妊娠→出産→育児に専念→仕事再開→コロナが明け新たな暮らし方に、とそれこそ激変の3年を過ごしました。モノの見方もそれに応じて変化し、自分の好きなものも変わっていきました。

「自分には合わないかも」と思ったら、潔く手放して次へ。

手放すことは、買うことよりも手間ですし、腰が重くなりやすい。
「記念に買ったものだし」「高かったし」「また使いたくなるかも」といった言い訳もいくらでも出てきます。

そこをきちんと一歩を踏み出せたから、清々しい気持ちになれたのかもしれません。

ついでに言うと、この一連の経験で、買い物における「自分軸」がようやく固まってきたようにも思います。
それはまた別の記事でまとめてみたいと思います。

以上、Max Maraのマニュエラコートを手放した話でした。

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この記事を書いた人

1982年生まれ、A型。会社員。2014年よりドイツに3年半、マレーシアに2年半、駐在員として海外で働く。2020年10月、コロナ禍の中、本帰国。現在はドイツ人の夫、2021年生まれの娘と、都内で三人暮らし。
趣味は朝ヨガ。好きな食べ物はダークチョコレート。

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