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昇格試験体験談 仕事と家庭を両立した1か月の準備方法

7月初旬、突然「昇格試験」の通知が届きました。
1か月強にわたる大仕事です。

通常業務と家庭を抱えながら、これをどう乗り切ったのか。
今回はその記録です。

目次

試験の概要

①~③の提出物と、④プレゼン。という構成でした。

① 過去2~3年の成果と役割をまとめた文書(7/17〆切)
② 事前課題(7/17〆切)
③ ①についてのプレゼン資料(7/24〆切)
④ 5分厳守のプレゼンと、他部署の部長3名による10分間の質疑応答(8/8)

試験の案内が届いたのは7月初旬。
既に7月中の会議や外出予定など決めてしまっていた中で、突然重い仕事が降ってきた感覚でした。
とにかくこれに充てる時間を捻出するのに頭を抱えました。

一番大変だったこと

通常業務との両立です。
普段から「いつまでに何をするか」を明確に管理していますが、今回ばかりは試験対策の負荷が大きく、しかも突然転がり込んできたため、業務の一部を他の人にお願いしなくては成り立ちませんでした。
毎日上司と連絡を取り、優先度をすり合わせながら進めました。

そして、もうひとつ大変だったのは体調管理です。
試験の2週間前に娘が発熱。
娘→夫→私の順番で風邪が順繰り、試験直前に私も風邪のイヤな気配がありました。
幸い、睡眠時間の確保と温かい飲み物で本格的な発症は防ぎました。

渦中に感じた違和感

私の勤務先では「昇格試験は、業務の手を止めてでも最優先すべきもの」。
私本人だけではなく、私を指導する複数名の上司も総動員の一大イベントです。その期間、1か月強。

「こんな調子で悠長に昇格試験などやっていたら、海外の企業にあっという間に置いていかれてしまうのではないか」
焦りと、大きな違和感を感じました。

試験対策は最優先と言いつつも、通常業務を放棄するわけにもいきません。
「なるほど、この期間に残業できる人が勝てる仕組みだな」と思うようになりました。
私のように、小さな娘がおり「そもそも残業は一切しない」と覚悟を決めて毎日仕事している者が、悪気なく淘汰される構造です。

試験当日の雰囲気

面接官3名と人事部長、全員がリモートでした。
彼らとは普段の職場が異なるため、このような形式となりました。

私は会社の会議室で、人事担当者立ち会いのもと、画面越しにプレゼン。
これが思った以上にやりにくかった。
大きなモニターの右下に自分が投影されていたり、面接官がどこを見ているのかまったくわからない。
開始1分間、場に慣れるまでが特にきつかったです。

やってよかった準備

プレゼン練習
原稿を書き、最初は棒読み。そのうち原稿を見ずに行う。
やればやるだけ洗練されます。
おすすめは、当日と同じくらい声を張り上げて練習すること。口の中でブツブツ言うのとでは、話せるスピードが違うからです。大きな声を出して、自分の声が部屋に響く感覚に慣れておくのもよかったです。
それに、当日どんな気の散るアクシデントがあるとも限りません。
暗記するほどやりこんでおいてよかったと心底思いました。

想定質問の準備
審査基準は知らされていたので、それに即した質問を40個作りました。
これをしておくことで、自分のこれまでの成果や行動への解像度が上がり、当日詰まることが減ります。

上司との練習
隣の部署の上司にもお願いして、模擬演習に付き合っていただきました。
試験当日の面接官は、日ごろの私の業務を全く知らない上位者の方々です。なるべくそれに近い方に頼むのです。
直属の上司からは出てこない基本的な質問なども出てきて、よい訓練になります。
直属の上司とは、自分で作った想定質問を見ていただきました。「ここが答えにくいのですが」と指導を仰ぎました。その結果、深い議論もでき、ますます自分の業務や所属部署への理解が深まり、回答の質が向上しました。

上司からは「過去の実績だけでなく、昇格後のビジョンを語ることが重要」とのアドバイスをもらい、これが全体を通して大きな助けになりました。

面接で問われた内容

・現在の業務を、今後どのように展開していくか
・どのように上位者、他部署、下位者と関係構築しているか
・下位者育成における工夫
・自分自身がどのような学習やスキル獲得を行っているか
・最先端技術を活用した業務を構築しようとしているか

このような内容で、事前に上司から「過去の実績だけでなく、昇格後のビジョンを語ることが重要」と言われていたことが心の準備になりました。

候補者はみな、過去それなりによい成果を出したから推薦されているわけで。
そこで比べても差はつきにくい。
将来をどこまで具体的に描き、チーム運営しようとしているのかが最重要なのです。

家族の支え

最も感謝したいのは夫です。
私が朝早く出社しなくてはならない日は娘の世話を引き受けてくれ、娘が寝静まった夜も、私をそっとしておいてくれました。言葉や態度で「絶対できる」と応援してくれたのは本当に心強かったです。

一方で、土日は試験のことは何もしませんでした。
家族で外に出かけてリフレッシュしました。
この切り替えがストレスを上手にいなし、心身のバランスを保つ大きな要因になりました。

この経験で得たこと

最初は「内向きの仕事にこんなに全力出して、うちの会社は世界で戦えるのか」と疑問視していました。
ただ、試験対策を通して上司との対話が増え、自分の仕事の意味づけや強みを改めて言語化できたことは大きな収穫であり、今後困難が訪れた際にも負けない芯を得ることができたと思っています。

試験期間中に業務ができなかったおかげで今もその遅れを取り戻すのに必死な日々が続いていますがね。

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この記事を書いた人

1982年生まれ、A型。会社員。2014年よりドイツに3年半、マレーシアに2年半、駐在員として海外で働く。2020年10月、コロナ禍の中、本帰国。現在はドイツ人の夫、2021年生まれの娘と、都内で三人暮らし。
趣味は朝ヨガ。好きな食べ物はダークチョコレート。

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